エピダヴロスのアスクレピオン |
Epidauros Ἐπίδαυρος エピダヴロス
その2.アスクレピオス神域
医神アスクレピオス
医神アスクレピオスは芸術の神アポロンと女神コロニスの息子と言われています。
アポロン神はギリシャ神話では芸術やスポーツ、そしてデルフィ(デルポイ)で神託をくだす神です。もちろん太陽神でもありますが、ギリシャの神にはクラスがあるようで、実際に太陽を動かすのはイリオス神の仕事になります。アポロン神はたくさん仕事があるのです。ほかにオリンピックの神様です。それで芸術の女神たちもほかにいて、その女神たちも、詩、歴史、悲劇、喜劇、、、、と分業しています。
さてアスクレピオスはケンタウロス(半神半馬)のケイロンに育てられました。ケイロンは医療技術を教えました。その結果、アスクレピオスは死者も蘇生させてしまうので、冥界の神ハーデスの怒りました。冥土へ来る人間がいなくなり、地上は人だらけになります。このことに大神ゼウスも困りました。ゼウスにとって、アポロンは自慢の息子です。しかしその息子の息子であるアスクレピオスは孫に当たるリましたが、仕方なく、雷を落として殺してしまいます。
そのアスクレピオス神の遺体は、このエピダヴロスに埋葬されたという話があります。
アスクレピオス神殿
アスクレピオス神殿はこの石跡がそうです。この神殿はテオドロスという人物によって紀元前4世紀に建てられました。
ここにアスクレピオス神の彫像が安置されていました。
左に見える白くて丸い建物はトロスで。右に見えるのはアパトンです。
神殿の入口です。古代の人々は病気治癒のためにここに来てお祈りしたのでしょう。
下の彫像は、破風屋根のところにあった彫像の一つです。破風の彫像類はトロイ戦争の場面が描かれていました。下の彫像の女性はアマゾンの女王ペンテシレイアです。
彼女の父親は戦争神アレスです。
アパトン
アパトンとは病人たちが寝泊りした場所です。白い柱から向うがアパトンです。
何年もエピダヴロスを私が訪問しないうちに修復が進んで、真っ白な柱が新品でとても不思議です。
白い柱とこのベンチの間にアスクレピオス神殿があります。
このベンチの向うに彫像が置いてあった台座が残っています。
古代の人はここに座っておしゃべりしていたのでしょう。
このようなベンチがエピダブロス遺跡の中に10くらいはありました。
この白い柱と壁の向うがアパトンになります。まだ発掘中で屋根のかかっているところがありました。
彫像のあった台座
神殿の周りにはほかにも彫像の置いてあった台座のようなものがありました。
台座の上は彫像の足跡があります。
トロス(円形建築物)
このトロスはアルゴスの建築家ポリュクレイトス(息子のほう)によって紀元前4世紀に建てられたものです。
このトロスは古い観光ガイドや遺跡の本では、なんとなく崩壊して、憂愁が漂って、それなりによかったのです。今は修復が進んで、新築のような感じが、どうも、風情がないですね。
さてこのトロスはアスクレピオスの墓とも言われています。
医療に携わる皆様、お参りしてくると良いかもしれません。
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アスクレピオスという神は知ってはいたのですが、医学の神だとは知りませんでした。でも、なんかギリシアの遺跡は最近アクロポリスの一部もそうですが、修復されているのですか?
神殿の柱はともてきれいですが、新しそうな印象を受けますね。復元中なのでしょうか。
アスクレピオス神は、ここに眠っているんですね。
彼が死者を蘇生させる力を持っていなかったら殺されなかったのですからその後の医学は、変わっていたかもしれませんね。
↑流し台の大きさの古代共同浴場用具いいですねーー。
今も昔も変わらない感じで親しみたっぷり感じました。
お風呂は入ってすぐのところにあるのがギリシャ時代のものです、遺跡はずれがローマ時代のものです。
新品の大理石で継ぎ足してあるので、なんだか風情がありませんね。