キノスは古代ロクリスの主要港 フティオティダ県リヴァナテス |
Κύνος, το κύριο λιμάνι της Οπουντίας Λοκρίδας
Kynos, the main port of Opuntian Lokris
フティオティダ県ロクリ自治体リヴァナテス村
Νομός Φθιώτιδας,Δήμος Λοκρών(ディモス・ロクロン),Λιβανάτες
Prefecture of Fthiotida,Municipality of Lokroi,Livanates
キノスは古代ロクリスの主要港のある都市だった。
現在はリヴァナテス(Λιβανάτες/Livanates)の村にその遺跡が残っている。
古代ロクリスにはロクリス人というギリシャの部族が住んでいた。
⇒古代はロクリス(Λοκρίς)現代はロクリダ(Λοκρίδα)。
古代ロクリスの首都の役割を果たしていたのは古代都市オプスである。
このオプスを中心とした古代ロクリスの東側をオプンダ・ロクリダという。
その古代都市オプスは現在アタランティと地名が変更され、
フティオティダ県ロクリス自治体の中心となっている。
それではキノス遺跡を見学してみよう。
神話によるとアイアスという人物を中心にとしたロクリス人が
40隻の船でトロイ戦争にこの港より出発したらしい。
トロイ戦争に参加したアイアスという人物は二人いて、
ロクリスのアイアスはロクリスのアイアス或いは小アイアスと呼ばれ、
サラミスのアイアスはテラモンの息子のアイアス或いは大アイアスと呼ばれた。
サラミスのアイアスが大男だったので大アイアスと呼ばれた。
⇒小アイアス(ウィキペディア)
リヴァナデスの海岸道路の遺跡看板
斜面のオリーブ畑を上がって行く。
赤い保護屋根の下に遺跡がある。
この古代建築物は古代人の家だったのだろうか?
いくつかの小さな部屋が厚い壁で仕切られている。
遺跡看板の説明書きの中にあった俯瞰図
日焼けした写真を撮影した。
塔なのか? 中世の積石のようなものが残っている。
念のためもう一枚掲載。
キノス遺跡周辺の風景
遺跡から見える海岸のペンション
遺跡見学を終えたのでオリーブ畑の斜面を下りていく。
この海の中にも遺跡があるのだろうか?
古代都市キノスの全景
キノス遺跡から歴史的発見物などは下記の時代から出ている。
3000 - 2800 BC
2100/1900 BC
1600 - 1100 BC
1100 - 1050 BC
1050 - 900 BC
紀元12世紀 海戦の絵図のあるクラテールの破片 アタランティ考古学博物館
ロクリスについて
ロクリスは中央ギリシャに位置し、東はエヴィア島の見えるエーゲ海側から
西はコリントス湾側のナフパクトスあたりまで広がっていた。
古代ロクリスの中心都市はオプスだったので、
東ロクリスをオプンダ・ロクリス(Οπουντία Λοκρίς)と呼ばれ
現代語だとオプンダ・ロクリダ(Οπουντία Λοκρίδα)という。
そして西ロクリスはオゾリア・ロクリス(Οζολία Λοκρίς)と呼ばれ、
現代語だとオゾリア・ロクリダ(Οζολία Λοκρίδα)
言葉をよく見かけますね。
でもサラミスの大アイアスが有名すぎて
ロクリス人の小アイアスは印象に残りにくいです。
貴重な写真をありがとうございました。
トロイア戦争はその発端などは好きですが
軍記物は苦手です。
『平家物語』と同様に人が死ぬ話は好きになれないのですね。
最近読んだヘロドトスの歴史の中で、
ホメロスは神々に名前を与えて、役割配分をして、、
と書かれていて、クールだなぁと思っているところです。