2018年アテネ国立考古学博物館開館時間と特別展 |
わたくしは毎年4回くらいはアテネの国立考古学博物館には足を運ぶことにしているのだが、チケットが10ユーロになったことに高くて驚愕してしまった!
住所 National Archaeological Museum
44 Patission Street, Athens 10682
Tel:. +30 213 214 4800
Fax: +30 210 8213573(+30 210 8230800)
e-mail: eam@culture.gr
開館時間 (2018年4月1日から2018年10月31日まで)
○月曜日 13:00 - 20:00
○火曜日~日曜日 08:00 - 20:00
休館日 1月1日/3月25日/ギリシャ正教復活祭月曜日/5月1日/12月25日と26日
アテネの国立考古学博物館の屋根の上に神々はすぐわかるものとそうでないものがある。
左側は芸術とスポーツ所謂文化を守護するアポロ神、
そして結婚と家庭を守護及び神々の女王として権力を持つヘラ女神である。
右側は男神の中で最も美しく長身である戦争を守護するアレス軍神、
その隣に赤子プルートスを抱くのはイリニ(=エイレーネ―)女神である。
アレス軍神のヘルメットの上に、そしてイリニ女神の右手に鳩も撮影できた。
アガメムノンのデスマスクと言われる黄金のマスク
ミケーネ時代は黄金の時代で出土品に金製品が多い。
そして黄金のマスクはこのほかにも数点展示されていて、アガメムノンのデスマスクと呼ばれるものが最も有名である。
そのミケーネ出土品展示室の入口にその時代の衣装が復元されて展示されている。
4体の人形にミケーネ衣装は着せられている。
これらはミケーネの壁画に描かれた人たちの衣装から復元された。
左が男性、右が女性である。
両方とも女性の衣装。
Οι αμέτρητες όψεις του Ωραίου
The countless aspects of Beauty
(美の無数の側面)
この特別展は2018年10月31日まで行われる。
ここからは特別展で展示されていたものの写真である。
ミロス島の出土。紀元前460年から紀元前450年頃。
アフロディーテ女神の横顔であろうと言われているもの。
西暦2世紀に制作された。イタリアのバイアイで発見されたもので、ギリシャのパロス島の大理石が使用されている。この像はホープ卿のコレクションのひとつで、アテネの国立考古学博物館に寄贈されたものである。
このタイプのアフロディーテ像を「シラクサのアフロディーテ」という。
オリジナルは紀元前4世紀に制作されていた。
「左手に林檎を持つアフロディーテー女神の小像」は西暦1世紀に制作された。
この像はエピダヴロスのアポロン・メレアタス聖域で発見されたものである。
オリジナルは紀元前410年にカリマコスという彫刻家がブロンズで制作している。
カリマコスは紀元前5世紀後半に活躍した彫刻家であり、建築家で、アテネとコリントスで仕事をしていた。
人類で最も美しい男パリスは最も美しい女神を、ヘラ、アテナ、アフロディーテーの三女神から審判した。
パリスが最も美しい女神として選んでくれたなら、ヘラはアジアの君主の座を、アテナは戦争の勝利を、アフロディーテーは美しい女を約束した。パリスはアフロディーテーが最も美しい女神として審判を下した。パリスの時代の最も美しい女はスパルタのヘレネだった。パリスはスパルタ王妃ヘレネを奪ってトロイへ連れて行ったことからトロイ戦争が勃発した。
紀元前260年から紀元前190年頃。
タナグラ人形とはタナグラという古代都市でこのようなテラコッタ製(粘土製)人形が彩色されて作られていたので、そのように呼ばれる。
乙女はヒマトンとキトンを羽織り、日よけのためにトリアと呼ばれる帽子をかぶっている。
エレトリア(エヴィア島)出土。紀元前3世紀制作されたテラコッタ(粘土)像。
半裸のアフロディーテ女神が岩の上に腰を掛け、折り畳みの鏡を持っている。
テラコッタ像は当時は型を作り、その中に粘土を入れて、乾いたら彩色を施した。
このような手順で大量生産されていたので、古代人はこれを購入して、部屋を飾っていたのであろう。
古代人の各家の部屋を飾っていたのかもしれない。
ピレウスのアスクレピオン(アスクレピオス聖域)で発見されたトルソー。
紀元前2世紀に制作されたものだが、オリジナルは紀元前4世紀初頭に大彫刻家スコパスである。スコパスの流れを汲くむ弟子たち同じような顔で制作され続けた。
このアスクレピオス像の目の部分は高価な石がはめ込まれていたのだろう。
復元された時期はヘレニズム時代だったので、その時代の形式が入っている。
「首を少し傾げて、上を向く」という、なんとなく憂いのようなものを感じる。
このブログで、非常に貴重な収蔵物を見ることができて嬉しいです。いつの時代も美しいものは不変ですね。
アテネの博物館は撮影OKですか? 日本の博物館・美術館では収蔵物は基本、撮影禁止です。つまりは「写真やビデオは撮らないで。図録を買ってください」ということですね。旧宅には、わたしが購入した様々な図録が押し入れの中で眠っています(笑)。
世界的に猛暑が続きます。れもんさんも決して無理はなさらないでくださいね。
火事のことを聞きました。
ラフィーナの近くですよね?
いつだったかは洪水で車が流されたのに
今度は火事で家が焼失。
経済的に厳しくて、公共の建物でも
再建の見込みさえないとテレビでやっていました。
ギリシアは私にとって特別な国なので
被害にあわれた方のことをことを思うと
より一層心が痛みます。
何もできませんが、せめて祈らせて下さい。
そういうルールを守れない外国人たちのせいでアクロポリス博物館ではすべて撮影禁止となってしまいました
いろいろな彫像の写真撮影は楽しいです。
森が一気に燃えて驚きました。みんなで助け合って乗り越えていくしかないと思いました。
心身ともにお疲れになられたことでしょう。何もできずごめんなさい。
私も遠くから、ギリシアの平安と、檸檬さんの穏やかな日常を心から祈っていますね。・・・