古代コリントスのオクタヴィア神殿

古代コリントスーオクタヴィア神殿
Αρχαία Κόρινθος - Ναός της Οκταβίας
Ancient Corinthos - Temple of Octavia

オクタヴィア神殿はローマ時代に建設された。 初代ローマ皇帝アウグストゥスの姉オクタヴィアを祭っている.オクタヴィアといっても同じ名を持つオクタヴィアが二人いるので、大オクタヴィアと小オクタヴィアとされる。母を同じくするのは小オクタヴィアの方なので、この神殿は小オクタヴィアの方なのだろうか？その点について書かれているガイドブックがないのだが、旅行家パウサニアスはコリントスを訪問した時のことを記述していて、それを参考にここはオクタヴィア神殿となったのであろう。



神殿には立派な3本の円柱が残っている。オクタヴィアという人間を神として祭るとすると、祭祀はどのように行われたのか疑問だ。遠く神代の時代から突然あからさまな人間を祭るというのは、普通に住んでいたギリシャ人に対して、ローマ皇帝への絶対服従と崇拝を意味する。なんかもう苦痛だわ、、と思ったら、、この神殿では同時に、ユピテル（ゼウス）とユーノー（ヘラ）とミネルウァ（アテネ）にも捧げられていた。

旅行家パウサニアスによると、オクタヴィア神殿内には玉座に座ったオクタヴィアが鎮座していたという。



神殿の南側はこのような感じであるが、神殿をぐるぐる回ることができない。
あちらこちらにロープが張ってあって、これより侵入禁止となっている。


神殿は博物館の後ろ側にあるが、ローマ時代は現在の博物館のところも含めて、オクタヴィアの聖域であった。

下の写真は遺跡見学を終えてから撮影したオクタヴィア聖域の西側部分である。

コリントス考古学博物館展示のオクタヴィア神殿からの出土品

女性（おそらくアフロディーテー）の頭部彫刻　西暦1世紀

　

Γυναικείο κεφάλι(ίσως)Αφροδίτη,τέλος του 1ου C.A.D.Από το Ναό Ε (Οκταβίας;). S-1538
Female Head(perhaps)Aphrodite,end of the 1st C.A.D.From Temple E (Octavia?). S-1538

ティケ頭部彫刻　西暦1世紀

　

ティケ女神の特徴は冠が城壁の形をしている。
Κεφαλής της Τύχης,τέλος του 1ου αι. μ.Χ.Από το Ναό Ε (Οκταβίας:).S-1540
Head of Tyche,end of 1st C.A.D.From the Temple E(Octavia?).S-1540


ギリシャ人の名前
アフロディーテ―（Αφροδίτη）
この名前は古代も現代も文字は同じだが、現代はアフロディティと読む。現代ギリシャにはアフロディティという名前の婦女子はたくさんいる。美醜に関係はない！婦女子はたいてい祖母の名前を受け継ぐので、一代おきににアフロディティは発生するようだ。

ティケ（Τύχη）
このティケというのはギリシャ読みはティヒである。幸運の意味がある。この名前を持つ婦女子はいない・しかしティヒを名前の中に入れてエフティヒア（Ευτυχίαという婦女子は多く存在する。良い幸運という意味。

オクタヴィア（Οκταβία)
この名前の婦女子はギリシャにはいない。ラテンな名前は付ける人がほぼいない。

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