古代ルシの家の遺跡 |
Αρχαίοι Λουσοί - Οι οικίες
Ancient Lusi (Lousoi)-The Houses
Prefecture of Achaia,Municipality of Kalavryta,Lousoi
Νομός Αχαΐας,Δήμος Καλαβρύτων,Λουσοί
古代ルシは古代アルカディア地方の都市で、神話上の人物アザンの統治したアザニアと同様に彼の支配下にありました。この地は古代フェネオスと古代クリトル(クレイトール)の間に位置しています。
現在ルシはアハイア県カラヴリタ自治体に属しています。何度も統廃合を繰り返しまして、またいつの日か管轄がかわるかもしれません。
古代ルシは現代のルシから離れています。古代ルシに住んでいた人たちはアロニア山脈1200メートルの都市を捨てて、現在の里の方へ移り住んで言ったのでしょう。そのときに神殿、公共施設、家屋の材料を壊して、やや平地な場所に教会とか自宅を作ったのでしょう。石の材料は貴重ですからね。そのうちその材料も風化してどこに言ったのか分からなくなってしまったと思いますよ。
わたくしが魔法の笛を吹くと再び元に戻るという術があった良かったのですが、、。
古代都市ルシに住む人たちの家が二つ遺跡として残っています。掘ればもっと遺跡が出るかもしれませんが、なんとなく、ずっとずっと昔この地にあった古家の廃材はすっかり時代とともに持ち去られてなくなってしまったのでしょう。残念ですが、古代の家主が新築にあたって、荷馬車で持って言ってしまったかもしれないし、、、何もない、、そういうのはさびしい限りです。
古代ルシと古代クリトル(クレイトール、クリトリア)の間にリムノ洞窟があって10年位前に行ったことがあります。その洞窟にもう一度寄って来れば良かったと思いました。
パウサニスアの旅行記の中で、古代ルシもそたぶんその洞窟かと思われる場所がでてきます。パウサニアスのつたえるところのギリシャ神話では、ティリンス(テュリンス)王プロイトスの娘たちが狂気となってペロポネソス半島を彷徨い、古代ルシの近くの洞窟の中に逃げ込んでいたので、そのときに占い師で予言者であるメランプスが娘たちの狂気をアルテミス聖域で治療したとあります。
プロイトス王の狂気の娘たちと占い師メランプスの話はいろいろな古代の詩人や作家の取り上げ方で異なりますが、西暦2世紀にこの地を訪れたパウサニスは地元の人から、地元に伝わる神話を聞いて、書き残したのでしょう。
古代人の家、つまり、古代の町家があるわけですよ。
その家の作りはアトリウムという石床の庭が家の中にあって、その上には屋根をつけませんが、その周りに光がいくように部屋があります。明り取り用名感じでしょうか、、。ギリシャ語だと光の井戸(フォタゴゴ=φωταγωγό lightwell)というふうに他所の遺跡では記述されていることがあります。
そして石床のアトリウムの中庭は吹き抜けのようなもので、古代人の家には囲炉裏(エスティア・ヘスティア)があって、そこは家の女神ヘスティアのいる神聖な場所で、煮炊きも出来ます。台所、バストイレ、倉庫、アンドロン、各部屋があります。
下の写真は石畳のアトリウムというか中庭であります。なんとなく日本の京都の町家の、かまどや吹き抜けの発想と似てますね。 家のデザインや材料は違いますけど、、。
家の遺跡はもっときれいに見たいのですが、春なので草花が咲き乱れ、遺跡包み込んでしまっています。やはり、秋とか冬とかに来ないと、草花の下の遺跡をきれいに見ることは出来ないのかもしれません。ぐるぐる遺跡を回って、どこか中に入れるところはないのか探しましたよ。もっと良い写真を!そう思いました。
そうしていると運転手がジャンプして、全部写真撮影してやると言うのでした。
しかしあャンプして中に入っても、草刈をしないと撮影できません。草刈りは草刈鎌がないと無理!
パウサニスの英訳 Lusi
[8.18.7] Above Nonacris are the Aroanian Mountains, in which is a cave. To this cave, legend says, the daughters of Proetus fled when struck with madness; Melampus by secret sacrifices and purifications brought them down to a place called Lusi. Most of the Aroanian mountain belongs to Pheneus, but Lusi is on the borders of Cleitor.
[8.18.8] They say that Lusi was once a city, and Agesilas was proclaimed as a man of Lusi when victor in the horse-race at the eleventh Pythian festival held by the Amphictyons31; but when I was there not even ruins of Lusi remained. Well, the daughters of Proetus were brought down by Melampus to Lusi, and healed of their madness in a sanctuary of Artemis. Wherefore32 this Artemis is called Hemerasia (She who soothes) by the Cleitorians.
[8.19.1] XIX. There is a clan of the Arcadians, called the Cynaetheans, the same folk who dedicated the image of Zeus at Olympia with a thunderbolt in either hand. These Cynaetheans live more than forty stades from . . . and in their marketplace have been made altars of the gods and a statue of the Emperor Hadrian.
[8.19.2] The most notable things here include a sanctuary of Dionysus, to whom they hold a feast in the winter, at which men smeared with grease take up from a herd of cattle a bull, whichever one the god suggest to them, and carry it to the sanctuary. This is the manner of their sacrifice. Here there is a spring of cold water, about two stades away from the city, and above it grows a plane-tree.
[8.19.3] If a rabid dog turn a man mad, or wound or otherwise endanger him, to drink this water is a cure. For this reason they call the spring Alyssus (Curer of madness). So it would appear that the Arcadians have in the water near Pheneus, called the Styx, a thing made to be a mischief to man, while the spring among the Cynaetheans is a boon to make up for the bane in the other place.
Translated by Jones, W. H. S. and Omerod, H. A. Loeb Classical Library Volumes. Cambridge, MA, Harvard University Press; London, William Heinemann Ltd. 1918.
古代ルシの家遺跡の説明看板
下の図と写真は遺跡看板にあったものです。きれいに草刈されると下のようなものは見えるわけです。
古代のバスタブと四角い囲炉裏の跡が古代人の家の中にあるようです。
古代都市ルシの家の遺跡から、さらに上へ行くとアルテミス神殿遺跡があります。
お手間をかけて申し訳ありませんが
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なんて親切なお言葉でしょうか(ウルウル)。
ジャンプして撮って写真がブレないなら
やっていただく価値はありますが、空中停止できないと
無理でしょうね(笑)。
いつも訪問されている場所は遺跡のみですか?
泉など遺跡がない場所にも行かれますか?
私はアクタイオンがアルテミス神の水浴びを見たとされる
ボイオティアの泉を見てみたいです。
こんな草花に覆われた遺跡の中に入っても、結局何も撮影できまん。
ボイオティアも相当行きましたが、そのような泉があるのか、ないのか、わかりません。
ボイオティアは、いまや、南アジアの人々がたくさんいて、山の中で出会ってしまうことがあります。