古代ストラトスの劇場 |
Το Θέατρο της Αρχαίας Στράτου
The Theater of Ancient Stratos
エトロアカルナニア県アグリニオ市ストラトス
Νομός Αιτωλοακαρνανίας,Δήμος Αγρινίου―Στράτος
Etoloakarunania Prefecture,Μunicipality of Agrinio―Stratos
ストラトスの劇場の上席からアケロオス川を眺めることが出来ます。
とても雄大な景色に心が表れるようです。そして東側にはアゴラがあります。
青く見える山脈の下あたりをアケロオス川がゆったりと流れています。
この劇場は紀元前4世紀に建設され、後の紀元前3世紀、紀元前2世紀の修復がなされています。その部分はオーケストラに建物なのですが、この劇場の建築当初が第一段階、第二段階、第三段階と分けて、軌跡を追うことが出来ているようです。しかしながらそのようなもの凡人が突然来て見ても分からないわけです。それで看板の図を見たら、第一段階と、第三段階の図が描かれていました。
※オーケストラ(ορχήστρα/orchestra)
古代ギリシャの劇場のオーケストラというのは舞台と観客席の間の半円形のスペースのことであります。
下の図は第一段階で、オーケストラの後ろのスケーネ或いはスキニの建物部分が一階建になっていました。
下の図は第三段階で、オーケストラの後ろのスケーネ或いはスキニの建物が二階建になりました。お芝居が凝ってきたので、このような背景を作ったのでしょう。図を見るとステージもついています。
※スケーネ(σκηνή/scene)
紀元前5世紀にスケーネあるいはスキニ或いはシーンと呼ばれる場所はオーケストラの背後の壁としてあったものが発展して、のちに役者が着替えて登場して来る場所であり、そして中は楽屋のような役割をになります。
ストラトスの劇場全体が入っている写真です。観客席、オーケストラはこのようになっています。
6000人の観客を収容できます。この中にディオニュソスの神官とストラトス最高権力者の席があるのですが、どれでしょう?中に入ってよく見たいと思います。
もしも時間があったなら、どうせここにいるのはわたくし一人でなので、イソップの寓話からわたくしの朗読奉納しようかと思います。
むかし、むかし、、、、とか、やるのが趣味です。
天気もいいし、なんとなくイソップをやっていたら、そこへ見知らぬ通りすがりの人が、、、。
日本語も分からないのに、ポリ・オレア!すばらしい!などと言ってました。
いやはや、ありがとうの会釈をしながら、続きをしました。
劇場の見学者たちがよく一人で歌を歌ったりして、劇場を楽しんでいるのを見て、わたくしもやってみることにしました。しかし無人の劇場に限ります。
オーケストラの周りに雨水を流す排水溝が残っています。
この排水溝は最初の座席とオーケストラの間にあります。
観客席や排水溝から雑草が力強く生えていて、これを抜いたら、遺跡が壊れそうな感じです。
雑草が石の隙間を支えているのかなぁと思いました。この古代遺跡を支えるのは今や雑草のみかもしれません。じゃまのようでじゃまではないのです。なんか、わたくしの人生のようだなぁとまったく関係のないところで、人生を振り返ってみたります。
オケーストラの中に石椅子の遺跡がありました。これがディオニュソスの神官か或いはストラトノスの最高権力者の特別席なのでしょうか、、、うわぁ、、すごい!ここに座っていた人を空想してしまいました。下の写真は特別席ですが、背もたれの部分がなくなっています。
最初の列の座席が残っています。そして上部席へ続く階段も少し残っています。
土の斜面に作った劇場なので、主に石灰石の石材がたくさん使用されていました。
その石材のほぼ8割が消えているのはどこかに再利用されているのだなぁと思いました。
わたくしがここで「テクマクマヤコン。テクマクマヤコン、元の劇場に戻れ!」と魔法を使うと
ビザンティン建築物やら個人住宅のどこかが崩れて大変なことになってしまうかもしれません。
劇場のスケーネの後ろには原っぱが広がっていました。その中には何か古代の積石が残っています。古代のことは古代に行かないとわからないこともあります。
古代ストラトスの昔ここにお越しになった皆様がた、またお会いしましょう、失礼します。
そのように挨拶をして古代劇場を出でました。
美しい青空、白い雲、、夢のような風景が広がります。こんな青空なのに突然ザーザー雨が降ったりします。このあたり何もなくて困ります。現代のストラトスの町に行くと喫茶店もありますが遠いです。ギリシャは冬雨が降るんですよ。
かなりの広さなんでしょうね。
丘を登って下を眺めてこれを発見したら
思わず感嘆の声をあげてしまいそうです。
日本には日本の美しさ、お寺や、神社で、ゆっくりして、能舞台などあって、
古代遺跡を訪問しながら、日本へ帰りたいなぁと思うことがたくさんあります。