ドドニの劇場 |
Το Θέατρο της Δωδώνης
The Theatre of Dodona
イオアニナ県ドドニ共同自治体
Νομός Ιωαννίνων - Δήμος Δωδώνης-
Ioannina Prefecture - Municipality of Dodoni-
紀元前290年イピロス王ピュロスは聖地ドドニの中に劇場は建設しました。
そういうわけで、この劇場はピュロス劇場と呼ぶ人たちもいます。
そして収容観客者数が17,000人あるいは18,000人です!
人数は本によって違うので困りました。
なんといいましょうか、ドドーンとドドーニ、すごい場所です!
ドドニという地名がなんとなく音的に大地に響くような感じがします。
ドーリス人のギリシャ語ではドドナ(Δωδώνᾱ, Dōdṓnā)で、
イオニア人とアッティカ人のギリシャ語ならばドドネ(Δωδώνη,Dōdṓnē)です。
古代人の発音は聞いていないのでわかりません。
現代ギリシャ語ではドドニ(Δωδώνη,Dodoni)です。
ドドーニと発音しているように聞こえます。
古代も今もアクセントは2番目のドにあります。
ドドーンとドドーニ!
いやぁ、収容観客者数が17,000人から18,000人って、。
古代イピロスは大変な文化国家だったのだなぁと思いました。
やはりこの劇場の最初に演じられた劇はどう考えても、
エウリピデスの「アンドロマケ」に違いない!わたくしだけの意見ですけれども。
モロシア人の母、イピロスの母、、伝説のアンドロマケを見ながら、
イピロスの一致団結を図ったのかもしれません。わかりませんが、、。
われらイピロス人、がんばろう!って思いますよね。
この劇場は2度ほど破壊され、修理されています。
1度目は紀元前219年にアエトリアのドリマコ王の率いる軍により破壊され、
その後マケドニア王フィリッポスが修理をしました。
2度目は紀元前167年にローマの将軍エミリオス・パウロスによって破壊され、
紀元前31年ローマ皇帝オクタヴィアヌス・アウグストゥスによって修理されました。
劇場の前のオーケストラに大きないわゆる舞台装置のようなものがあります。
これはローマ時代に猛獣を見せるために作られた部分です。
観客に危険と怪我がないように設計されて設置されました。
猛獣ショーって、、なんとなくギリシャ古典とは相当違う見世物ですが、
なんとなく楽しそうと思いました。
劇場とそのオーケストラ前の建物には部屋がしつらえてあります。
劇場の座席の上のほうから撮影したかったのですが、今は修復中のようで
上部座席へは行けませんでした。詳細をお見せできなくて残念です。
劇場とオーケストラの前に立っている建物の中です。
中に入ってみるとこのような感じになっていました。
地中に白い石の線になっているところに柱を一列に建ていたようです。
ローマ時代の猛獣ショーのためなのでしょうかね、。
入口がこのようにいくつかあって、そこから猛獣が出てきたのでしょうか、。
あるいは古代の役者たちがそこから現れてお芝居をしたのかもしれません。
10年前にこのドドニの遺跡に来たとき、アリストファネスのギリシャ喜劇「平和」だったか、
「雲」だったか、忘れましたが、そういうのが演じられていました。
この劇場修復が終わったら、ギリシャ古典が演じられるようになるのでしょうか、。
なんだか楽しみです!