デルフィのアテナ・プロナイア聖域 |
デルフィのアテナ・プロナイア聖域
Iερό της Αθηνάς Προναίας Δελφών
The Sanctuary of Athena Pronaia of Delphi
フォキダ県デルフィ自治体デルフィ古代遺跡
Νομός Φωκίδος, Δελφοί, Αρχαιολογικός Χώρος των Δελφών
Fokida Prefecture,Delphi,Archaeological Site of Delphi
アテナ・プロナイア聖域はカスタリアの泉脇を通過し、体育館を見ながら、アスファルトの道を歩いていく。そして写真のような風景が目に入ってくる。このアテナ・プロナイア聖域はマルマリアと呼ばれていた。ここに大理石の採掘所があったためにマルマリアという地名になる。大理石をギリシャ語でマルマロと言う。しかしながら聖域の建築物に使用されたのはペンデリ山とパロス島の大理石も占めている。br>
聖域に入って、古代建築物遺跡の並んでいる順に写真撮影をした。
神官たちの家( Οικία των Ιερέων /House of the Priests)
神官たちの家は西側にある聖域の最初の遺跡である。上から見た方が写真がきれいに撮れる。神官たちの家という遺跡名で呼ばれるのはおそらく神官たちの詰め所か゚あるいは祭祀用道具などが置かれていたところであろうという。
新アテナ神殿(Νέος Nαός της Αθηνάς/New Temple of Athena)
西側から2番目の遺跡が新アテネ神殿である。この新神殿は紀元前4世紀の初頭に建設された。旧神殿は紀元前373年に地震で崩壊したために、新神殿が建設されたのである。この新神殿は旧神殿より規模が小さくなっている。
上の写真は高台から撮影した新神殿で、長方形の神殿の基礎部分の中に、廃材となった石が綺麗に並ん置かれている。
南側の新神殿の正面はこのような感じで、白い大理石ボードにアテナ神殿と遺跡名が書かれている。
新神殿を斜めから撮影。このように上物がなくなっていると、古代から中世を超えて、どこかの建築物の材料となってしまったのかなぁと考える。寂しい。帰って来いよ!を歌ってしまいそう。
新神殿の内部の廃材が並んでいるところからトロス(円形建築物)を撮影した。
トロス (Θόλος/Tholos)
紀元前380年から紀元前360年の間にトロスは建設された。トロスはアテナ聖域の中でもっとも有名な円形建築物で、建築家はフォキスのテオドロスという人物である。遺跡に関係ないことで恐縮だが、テオドロスと髪の贈り物という意味で、女性ならばテオドラという。
このトロスに、3本のドーリス式円柱が残っている。建設されあ当時は外側に20本のドーリス式円柱、内側に10本のコリント式円柱があって、入口が南側にあった。外径は14.76メートルで、高さは13.5メートルある。
新アテナ神殿の南側からトロスへ向かう。
トロスのドーリス式円柱の向こうの斜面にアポロン聖域が見える。
宝庫 Θησαυροί/Treasuries
紀元前510年に宝庫はトロスと旧神殿の間に二つ並んでいた。
これらイオニア式円柱の宝庫、ドーリス式円柱の宝庫で、
イオニア式円柱の宝庫はマサリア人が建てたものである。マサリア人というのは南フランスのマルセイユにあった都市である。フランスのことをギリシャではガリアと呼ぶ。さらに古くはガラティアで、古代には何度となくギリシャに侵入し、小アジアに都市を建設していた。それも古代からである。陸続きの国の人たちは「今どこに何人が何をしているか」というのは結構敏感である。じっと見つめながら、気を付けて昔から暮しているのだなぁと思うことがある。イギリスはアングリアだし、ドイツはゲルマニア、、。
マサリア人の宝庫…イオニア式の建築物
ドーリス式の宝庫
台座 この上に彫刻か飾られていたのだろう。ドーリス式宝庫の前にある。
旧アテナ神殿 Παλιά Ναός της Αθηνάς/Old Temple of Athena
紀元前7世紀(にアテナ神殿が建設されたていた。しかしこの旧神殿の跡は紀元前500年の遺跡である。このあたりのところがは切りかかれている文献がないので、ぼんやり書いてみた。この旧神殿は紀元前480年にペルシア軍によって破壊されり、紀元前373年に地震によって破壊された利して、新神殿が建設されたという。
旧神殿を正面から撮影。
旧神殿の後ろ側はこのような感じ。
旧神殿からトロスを撮影。
神殿か゚あるいは宝庫
(Nαοί ή Θησαυροί/Temples or Treasuries)
東に行ったところにあった二つの建築物。神殿なのか宝庫なのかはわからない。
ある人はアルカイック時代のアテナ神殿であるとか、これはガリア(ガラティア)人をやっつけた英雄フィラコスを祭った神殿であるとか、いくつか説がある。ギリシャはフランスのことをガリアと現代も呼部。フランス人のご先祖様が軍隊率いてデルフィを攻撃したことがあり、フィラコスのおかげで、ガリア人は敗走していったのである。
アテネ聖域にいた黒猫
美しい黒猫三匹がアテナ聖域の東でおしゃべりをしていた。
三匹で何かを決断してアテナ旧神殿の奥へ消えていった。不思議。
この遺跡には管理人さんが一人だったので、やっぱり日中の話し相手になるらしいですよ。
家から何かを持ってきてあげているようです。