キオニアからの出土品 ーティノス考古学博物館Αρχαιολογικά Ευρήματα από τα Κιόνια Archaeological Finds from Kionia
ティノス考古学博物館には主にキオニアのポセイドンとアンピトリテー聖域(神殿および祭壇)を中心とする付属施設からの出土品と、エクソンヴルゴ遺跡からの出土品が展示されています。展示物の説明プレートがわかりにくいものばかりでした。残念ながら写真撮影をほぼ全部していますが、わからないものもありました。それで皆様にお見せできるのはわかるものだけとなります。
装飾瓦類 Τα ακροκέραμα/The antefixes 5枚の装飾瓦はポセイドンとアンピトリテー神殿の屋根か、祭壇のあったΠ形建物の屋根か、大柱廊の屋根にあったものでしょうが、具体的な説明プレートがありませんでした。よって年代も不明です。遺跡の説明看板の中に大柱廊付近から装飾瓦が発見されたとありましたけど、、私の知る情報はそれだけです。
日時計 To Ηλιακό Ωρολόγιο(Ηλιακόν Ωρολόιον) /The Sundial この日時計はポセイドンとアンピトリテーの聖域から発見されたものです。紀元前1世紀に天文学者キュロス人アンドロニコスによって奉納されたました。アンドロニコスは多くの日時計を製作した人物です。アテネの風の塔と呼ばれる日時計も彼の手によるものです。 ギΑνδρόνικος του Κυρρήστου (Ανδρόνικος από την Κύρρο)/英Andronicus of Kurros(or Kurrhos / Curros)/Andoronicus from Kurros
海豚のレリーフ
Η γλυπτική των δελφινιών/The relief of dolphins
神殿或いは祭壇付近で発見されたもののようですが、これについて何も書かれていません。それで年代と具体的な発見場所についてはわかりません。
トリトン或いは海豚の彫刻Η γλυπτική το Τρίτωνα ή τυ δελφινιού/The sculpure of Triton or a dolphin この彫刻は神殿で発見されたものです。大変大きなものでもう一体あったようで、似たような彫刻の断片が近くになりました。 説明プレートが発見場所が書かれ手あっただけで、その他のことはわかりませんが、おそらく神殿の破風を飾っていたものでしょう。上半身人間で下半身は魚のトリトンが三つ又の鉾を持って描かれていたか、或いは海豚の彫刻だったのか、、、。わたくしはポセイドン海神とアンピトリテー女神の息子の神であるトリトンではないかと思いましたね。
祭壇彫刻の破片
Τα τεμάχια του βωμού-ζωφόρου/The Fragments of the altar-frieze
祭壇の装飾彫刻です。この上に奉納物など置いて古代の人々が祭事を行っていたのです。この祭壇はポセイドンとアンピトリテーのものですから、生贄、物産品などがあったかもしれませんが、女神のためにお香なども焚かれていたことでしょう。
ローマ時代の皇帝の彫像の胴体
Οι κορμοί των Ρωμαίων αυτοκρατόρων/The torsos of Roman Emperors
これらの彫像類は西暦2世紀くらいのものです。胴体部だけなので、具体的な皇帝の名前はわかりません。発見場所は神殿の南隣する建物Bです。建物Bは西暦1世紀頃からローマ皇帝の一族を崇拝する神殿のように改修されました。
女性の頭部彫刻、おそらくローマ皇帝ドミティアヌスの妻Το κεφάλι γυναίκας,πιθανώς η σύζυγος του αυτοκράτορα Δομιτιανού/The Head of a woman.probably the emperor Domitian's wife この頭部彫刻は西暦1世紀に製作されました。この女性はドミティアヌスの奥様のようです。皇帝ドミティアヌスの妻はドミティア・ロンギナ皇后です。このほかにのもたくさん出土品があるようですが、説明プレートが不備なのでよくわからないまま並べてあるのが残念です。