デメテール女神像三体 コス考古学博物館 |
Τρία Αγάλματα της Δήμητρας
Three Statues of Demeter
コス島の考古学博物館にはデメテール女神像三体、頭部が一個、そしてキュベレ女神なのかデメテール女神なのか判断しかねる女神像一体がりました。
デメテール女神は農業、五穀豊穣を司る神です。
名前の意味は、ギメテルだと意味が合うのですが、ギには大地、メテールに母はという意味があります。
ギメテルだと音的なものから、デメテールのほうが良いので、そういう名前になったのかもしれません。
詳しいことはわかりませんが、全体のバランスからデメテールになったようです。
現代ギリシャ語では母親はミテーラです。
デメテールといのは現代ギリシャではディミトラです。こういう名前の女性はたくさんいます。
ほかにはデメテール女神の娘神にして冥界の女王ペルセポネ像も数体ありました。
その女神像も大変立派なものでした。
デメテール女神とゼウス大神との間にペルセポネ女神が生まれました。
このペルセポネ女神は冥界の支配者ハデスの妻なので、冥界の女王です。
詳しい話はウィキペディア、あるいはアポロドロスのギリシア神話をお読みください。
ペルセポネ女神像は次回に更新します。
コス島はアスクレピオ医神と医学の父ヒポクラテスで有名ですが、ひょっとしたら、
デメテール神殿も島のどこかにあったのだろうと思い、考古学事務所も訪問しました。
事務所の話ではコス島の、、、にあるということなので、行って見たところ、羊の放牧がしてありました。
鉄線が広大な土地にはりめぐらされていました。
事務所の人の話では、私有地ではないので、見学できると言うのです。
それで人里はなれた場所のその鉄線の中に入ろうとしたら、小さなギリシャの女の子がやってきて、言いました。
キリア(マダム)、この中に入ったら、犬にかまれるからあぶないよ。
見れば鉄線の中に羊の番をしている猛犬がいました。
羊が逃げないように、あるいは盗まれないようにしているようですが、
ここは公有地なので、なんだか、私物化している農民がいるんだなぁと思って、
なんだか、自分勝手な人が多すぎ!と思いました。
写真はコス島考古学博物館にあったデメテール女神像です。
腕がなくなっていますが、たぶんそこには麦の穂などを持っていたのかもしれません。
紀元前4世紀 メラグリダスから奉納されたデメテール女神像
この女神像は人間の大きさくらいはあったでしょうか、、、。
デメテールの神殿に奉納供物としておさめたひとがいたのです。
年代不明 奉納されたデメテール女神像
この像も奉納されたもので、小さな像ですが、なかなか風格があって素敵です。
紀元前2世紀あるいはローマ皇帝アントニオス時代のコピーで、頭部だけになってますが、その大きさからすると、かなり大きな像だったようです。
紀元前1世紀 デメテール女神像かあるいはキュベレー女神像
コス島のケファロスというところから発見されたものです。
ニンゲンの押さえ役をしている神様もおられるのでしょうね。
冥界のハデスの地下帝国のその下に神々も入れない恐ろしいところがあるとどこかで読みましたが、忘れました。